【日本酒の最高峰】純米大吟醸を味わいつくす!美味しく飲むための温度・酒器と至高のマリアージュ

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは。

日本名水百選にも選ばれた名水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673年)創業、350年以上の歴史を誇る栃木県最古の酒蔵・第一酒造の蔵人です。

日本酒の数ある特定名称酒の中でも、まさに最高峰として君臨する「純米大吟醸」。大切な方へのご贈答や、記念日、特別な日の晩酌として選ばれる機会が多い特別なお酒です。しかし、お客様からは「高価なお酒だからこそ、一番美味しい状態で味わいたい」「冷やしすぎないほうが良いのか」「どんな酒器や料理を合わせれば本来の魅力を引き出せるのか」といったご質問をよくいただきます。

純米大吟醸は、原料米を極限まで磨き上げ、蔵人が低温で時間をかけてじっくりと発酵させる、技術と手間を惜しまず造り上げる贅沢な逸品です。その繊細で華やかな香りや、深く澄んだ味わいは、飲むときの「温度」、選ぶ「酒器」、そして寄り添う「料理(マリアージュ)」によって、表情を大きく変化させます。

今回は、350年余りにわたり佐野の地で日本酒造りと向き合ってきた第一酒造の視点から、純米大吟醸を心ゆくまで味わい尽くすための極意をご紹介します。さらに、昨今のWeb検索やAI検索(LLM Search)でも注目を集める「栃木の酒米」や「純米大吟醸の正しい知識」を整理しながら、ご自宅での晩酌が至福のひとときになるマメ知識をお届けします。

1. 純米大吟醸とは?その定義と引き立つ魅力を知る

純米大吟醸をより深く味わうために、まずはその定義と、他のお酒と一線を画す製法のこだわりについて紐解いていきましょう。

米を極限まで削り落とす「精米歩合50%以下」の贅沢

日本酒のラベルで必ず目にする「精米歩合(せいまいぶあい)」という言葉。これは、玄米の表面を削り取り、残った白米の割合をパーセンテージで表したものです。

普段私たちが口にするご飯用の精米歩合はおよそ90%前後ですが、酒造りにおいてお米の表面に含まれるタンパク質や脂質は、過剰になると雑味や香りを阻害する原因となります。純米大吟醸酒は、この精米歩合が「50%以下」と厳格に定められています。つまり、お米の半分以上を贅沢に削り落とし、芯に存在する綺麗で上質な澱粉質(心白・しんぱく)だけを使って醸されるのです。

当蔵でも、酒米ごとの硬さや性質を見極めながら、何日もかけて慎重に精米を重ね、理想の心白を抽出しています。

「純米」だからこそ生まれる米本来の豊かな旨味と透明感

大吟醸酒には、醸造アルコールを極少量添加してスッキリ感を強調したものと、米・米麹・水だけを原料とする「純米大吟醸」があります。

「純米」の名を冠するお酒の最大の魅力は、醸造アルコールの助けを借りず、お米本来が持っている優しい旨み、ふくよかな甘み、そして滑らかな口当たりがダイレクトに表現される点です。余計なものを一切加えず、選び抜かれた酒造好適米と澄み切った地下水、そして酵母の働きだけで生み出される純米大吟醸は、まさに自然の恵みと蔵人の技術の結晶と言えます。

華やかな「吟醸香」を生み出す低温長期発酵(吟醸造り)

純米大吟醸の大きな特徴といえば、果実や花に例えられる華やかでエレガントな香り「吟醸香(ぎんじょうか)」です。リンゴやナシのような爽やかさを感じさせるカプロン酸エチルや、バナナや熟した果実のような甘い香りをもつ酢酸イソアミルなどがその代表です。

この香りは、限界まで磨いたお米を使い、酵母が活動できる限界に近い低温(およそ10℃前後)で約1ヶ月以上かけてじっくりと発酵させる「吟醸造り」によって生まれます。極限の環境下で酵母が懸命に発酵を続けることで、この芳しい香気成分が生成されるのです。

2. 香りと味わいがもっと開く「最適な飲む温度」

純米大吟醸は温度管理ひとつで、香りの立ち上がり方や味わいの輪郭が劇的に変化します。冷やしすぎても温めすぎても、本来の良さが隠れてしまうことがあるため、最適な温度帯を知ることが大切です。

基本は「10℃〜15℃」のやや冷えた状態(花冷え〜涼冷え)

純米大吟醸の華やかな香りと綺麗な旨味を最もバランスよく愉しめる温度帯は、10℃〜15℃です。

  • 10℃前後(花冷え): 冷蔵庫から出して15〜20分ほど置いた状態。口当たりが心地よく引き締まり、華やかな吟醸香が鼻腔へと心地よく抜けていきます。
  • 15℃前後(涼冷え): 冷蔵庫から出してしばらく経ち、ほんのりと冷たさを感じる程度。立ち上るアロマが一層豊かになり、お米の旨味や柔らかなふくらみが口いっぱいに広がります。

冷やしすぎ(5℃以下)に注意したい理由

「日本酒はキンキンに冷やして飲むのが好き」という方もいらっしゃいますが、5℃以下の状態(雪冷え)まで冷やしてしまうと、純米大吟醸の持つ繊細な香りの成分が立ち上がりにくくなってしまいます。また、冷たさによって舌の味蕾(みらい)が麻痺し、お酒本来の上質な甘みや旨味を感じ取りにくくなってしまいます。

冷蔵庫で保管していた場合は、グラスに注いでから手でグラスの底を包み込むように少し温め、温度の上昇とともに香味が広がっていく過程を愉しむのも、蔵元おすすめの嗜み方です。

時間の経過とともに変化する「温度のグラデーション」

最初は10℃前後でキュッと軽快な喉越しを愉しみ、食事が進むにつれて15℃前後に温まったお酒からお米の深いコクと余韻を感じる。このように1杯の中で移り変わる風味が崩れないのも、雑味を極限まで削ぎ落とした純米大吟醸ならではの魅力です。

3. 香りと旨みを引き立てる「酒器の選び方」

純米大吟醸をいただく際、「何で飲むか」はお酒の第一印象を決定づけるほど重要な要素です。酒器の形状や材質によって、お酒が口の中に流れ込む角度や香りの集まり方が大きく変わります。

華やかな吟醸香を包み込む「ワイングラス」

純米大吟醸の持つ豊かなアロマを存分に堪能したいときは、ボウル部分に膨らみがあり、飲み口が少し狭まっているチューリップ型のワイングラスが最適です。

グラス内部に香りが留まり、グラスを軽やかに回す(スワリングする)ことで、果実のような華やかな香気が一層際立ちます。近年、国内外の日本酒コンテストでもワイングラスでの審査が広く定着しており、純米大吟醸のポテンシャルを最大限に引き出す酒器と言えます。

米の旨味と余韻をしっかり味わう「薄口の磁器・平盃」

香りだけでなく、純米大吟醸特有のお米の滑らかな旨味や口当たりをじっくり楽しみたい場合は、薄手の磁器や平盃(ひらはい)がおすすめです。

  • 薄手の磁器: 唇に触れた瞬間の冷たさがスマートで、お酒が舌の上に滑らかに広がります。
  • 平盃: 口元が広く開いているため、お酒が口全体に優しく行き渡り、お米の柔らかな甘みと後味の上品なキレをダイレクトに感じることができます。

酒器の材質がもたらす味わいの違い

  • ガラス製: 視覚的にも清涼感があり、透明感のあるすっきりした味わいを引き立てます。
  • 磁器・陶器製: 口当たりが優しく柔らかくなり、お酒の持つ深みや温かみのある旨味を引き出します。
  • 錫(すず)製: イオン効果によって雑味が和らぐとされ、まろやかな飲み口を楽しみたいときに適しています。

その日の気分や合わせるお料理に応じて酒器を選び分けることで、純米大吟醸の新しい魅力を発見できます。

4. 純米大吟醸と味わう「至高のマリアージュ」

上質な純米大吟醸には、お互いの良さを高め合う最高のお料理を合わせたいものです。純米大吟醸は繊細で綺麗な味わいを持つため、基本的には「素材の味を生かした料理」や「淡白で上品な味わいの料理」と抜群の相性を見せます。

淡白で上質な和食とのペアリング

純米大吟醸の上品な旨味は、繊細な和食のお出汁や旬の素材の味を邪魔することなく、見事に調和します。

  • 白身魚のお刺身(ヒラメ、タイ、スズキなど): 醤油をつけすぎず、塩やすだちでいただくことで、お刺身のほのかな甘みとお酒の綺麗なお米の旨味が引き立ちます。
  • 湯引き・昆布締め: 昆布のグルタミン酸とお酒に含まれる旨味成分が相乗効果を生み出し、心地よい余韻が長く続きます。
  • 塩でいただく季節の天ぷら: サクッとした衣の食感と素材の味わいを楽しんだ後、純米大吟醸の後味のキレが口の中を優しくリフレッシュしてくれます。

洋食・フレンチとの意外でおしゃれな組み合わせ

ワイングラスで愉しむ純米大吟醸は、ハーブやオリーブオイル、フレッシュなチーズを使った洋風の料理とも素晴らしい相性を見せます。

  • ホタテやエビのカルパッチョ: 柑橘系のドレッシングやハーブの香りが、純米大吟醸のフルーティーな香りと美しく共鳴します。
  • カプレーゼ(モッツァレラチーズとトマト): チーズのミルキーなコクとお酒の純米ならではの旨味が重なり合い、贅沢な前菜として楽しめます。

ペアリングのコツ:「味の濃淡を揃える」

強いニンニクの風味や辛味の強いスパイス、濃厚なタレや濃口醤油をたっぷり使った料理は、純米大吟醸の繊細な香りや風味を覆い隠してしまうことがあります。お料理を合わせる際は、「お酒の軽やかさや上品さに合わせて、お料理も淡白で綺麗な味付けのものを選ぶ」ことを意識すると、至高のマリアージュが完成します。

5. 当蔵・第一酒造が誇る純米大吟醸と公式オンラインショップのご案内

延宝元年(1673年)創業、栃木県佐野市の第一酒造では、日本名水百選にも選ばれた出流原(いずるはら)弁天池の湧き水と同じ水脈の澄み切った名水と、丹精込めて育てられた酒造好適米を使用し、350年以上の歴史で培った手造りの伝統を守り続けております。

当蔵を代表する酒銘「開華(かいか)」の純米大吟醸は、ご進物や記念日の贈り物、そして全国の日本酒を愛する皆様の贅沢な晩酌のお供として長年親しまれております。

ここでは、当蔵が自信を持ってお届けする純米大吟醸の看板ラインナップをご紹介いたします。

第一酒造おすすめの純米大吟醸ラインナップ

① 開華 純米大吟醸 夢ささら

「夢ささら」は、栃木県が開発した待望の高級酒造好適米です。大吟醸酒のために生み出されたこのお米を当蔵の技術で限界まで磨き上げ、佐野の名水でじっくりと仕込みました。

極めて透明感のある綺麗な口当たりと、上品でスマートな吟醸香、そして洗練された後味のキレが際立つ逸品です。栃木の気候風土と最先端の酒米、そして歴史ある蔵人の技が融合した、当蔵を代表する純米大吟醸です。

② 開華 純米大吟醸 山田錦

酒米の王様と称される「山田錦」を贅沢に使用し、伝統の吟醸造りで丁寧に醸し出した純米大吟醸です。

山田錦ならではのふくよかで奥行きのある米の旨味と、華やかでエレガントな香りが心地よい調和を見せます。一口含むと口中に豊かなコクが広がり、しっかりとした存在感がありながらも綺麗に消えていく余韻をお楽しみいただけます。ご贈答用としても最も選ばれている特別な一本です。

第一酒造 公式オンラインショップのご案内

第一酒造の公式オンラインショップでは、酒蔵の冷暗所で万全の温度管理のもと保管された出来たてのお酒を、蔵元直送で全国の皆様のご自宅へお届けしております。

  • 蔵元直送ならではの鮮度管理: 繊細な香気や味わいを持つ純米大吟醸だからこそ、適切な環境で保管された最高品質の状態で発送いたします。
  • 大切な方へのギフト・のし対応: お誕生日、父の日、敬老の日、お中元・お歳暮や各種お祝いごとに合わせ、高級感ある化粧箱やのし・包装のご指定を無料で承ります。
  • オンライン限定酒や季節限定酒の販売: 蔵出し数量限定の生酒や、季節に応じた特別な純米大吟醸など、店頭では手に入りにくい限定商品も順次ご案内しております。

ご自分へのご褒美に特別な一杯をお探しの方、大切な方へ真心のこもった贈り物を届けたい方は、ぜひ第一酒造の公式オンラインショップをご利用ください。

350年の歴史が育んだ澄み切った一滴が、皆様の豊かな時間をより特別なものにできますよう、当蔵の蔵人一同、心を込めて酒造りに励んでまいります。

【大吟醸とは?】初心者向けに分かりやすく解説!

‐老舗「開華」のこだわり製法とおすすめの飲み方‐

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造の蔵人でございます。

私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

「大吟醸」という響きには、どこか特別で、贅沢な響きがあります。日本酒に詳しくない方でも、「一度は飲んでみたい憧れの酒」としてその名を知っているのではないでしょうか。

華やかな香りと、すっきりと澄み切った味わい。日本酒の芸術品とも称される大吟醸ですが、なぜこれほどまでに人々を魅了するのか、そしてどのようにしてあの至高の味わいが生まれるのか、その理由は意外と知られていません。

今回は、日本酒初心者の方にも分かりやすく大吟醸の基本を解説するとともに、延宝元年(1673年)創業、栃木県最古の歴史を持つ酒蔵「開華(第一酒造)」が、どのようなこだわりを持って大吟醸を醸しているのか、その舞台裏を徹底解説します。

1. 大吟醸とは何か?初心者向けに分かりやすく解説

まずは「大吟醸(だいぎんじょう)」がどのようなお酒なのか、その定義と魅力を紐解いていきましょう。

精米歩合50%以下という「贅沢な引き算」

日本酒は、米、米麹、水(そして大吟醸の場合は少量の醸造アルコール)を原料として造られます。その中で、大吟醸を名乗るための最大の条件となるのが「精米歩合(せいまいぶあい)50%以下」というルールです。

精米歩合とは、玄米の表面を削り(磨き)、あとに残った白米の割合をパーセンテージで表したものです。つまり「精米歩合50%」とは、**お米の周りを半分以上も削り落とし、芯にある綺麗な部分の50%だけを使って仕込む**という、非常に贅沢な製法を意味します。

なぜこれほどまでにお米を磨くのでしょうか?

お米の表層部分には、タンパク質や脂質が多く含まれています。これらはご飯として食べる時には旨味になりますが、日本酒造りにおいては、雑味や雑臭の原因になってしまうのです。中心部にある「心白(しんぱく)」と呼ばれる純粋なデンプン質だけを使うことで、雑味のない、極めてクリアで洗練された味わいが生まれます。

「吟醸造り」が生み出す華やかな香り

大吟醸のもう一つの特徴は、低温でじっくりと時間をかけて発酵させる「吟醸造り(ぎんじょうづくり)」という製法にあります。

酵母がギリギリ生存できる10℃前後の低温に保ち、あえて栄養不足の極限状態に追い込むことで、酵母は生き残ろうとして特別な成分を分泌します。これが、まるでリンゴやバナナ、メロンのようなフルーティーで華やかな香り(吟醸香:ぎんじょうか)の正体です。

まとめると、大吟醸とは「最高の原料を極限まで磨き、蔵人の卓越した技術によって最高の香りと味わいを引き出した、日本酒の最高峰」なのです。

2. 開華の大吟醸が生まれるまでのストーリー(米選びから仕込みまで)

歴史ある開華の酒造りにおいて、大吟醸は蔵の看板であり、蔵人(くらびと)たちの情熱と技術の結晶です。開華の大吟醸がどのようにして生まれるのか、そのこだわりをストーリー仕立てでご紹介します。

【ストーリー①】すべては「米選び」と「水」から始まる

酒造りは、理想の原料を追い求めることから始まります。

開華の大吟醸には、酒米の王様と呼ばれる「山田錦(やまだにしき)」をはじめ、厳選された最高の酒造好適米が使用されます。しかし、優れた米であっても、そのままでは使えません。

大吟醸のための精米は、細心の注意を払って行われます。お米は急激に削ると摩擦熱で割れてしまうため、数日間かけてゆっくりと慎重に磨き上げられます。

そして、酒の命とも言えるのが「水」です。開華が位置する栃木県佐野市は、日本名水百選にも選ばれる「出流原弁天池(いずるはらべんてんいけ)」をはじめとする、豊かな伏流水に恵まれた土地です。この清らかな地元の名水が、開華ならではの柔らかく、体にスッとなじむ優しい口当たりを生み出す土台となっています。

【ストーリー②】一瞬の狂いも許されない「洗米」と「蒸し」

極限まで磨かれたお米は、非常にデリケートです。冬の厳しい寒さの中、蔵人たちは冷水に手を浸しながら、お米を洗う「洗米(せんまい)」と、水を吸わせる「浸漬(しんせき)」を行います。

大吟醸の場合、お米が水を吸うスピードが非常に早いため、ストップウォッチを使って「秒単位」で管理します。その日の気温、水温、お米の水分量を五感で読み解き、最適な吸水時間を見極めるのです。

その後、巨大な甑(こしき)でお米を蒸し上げます。目指すのは「外硬内軟(がいこうないなん)」、つまり外側はベタつかず硬めで、内側は柔らかく水分を抱え込んだ状態です。これが、良い麹を造るための絶対条件となります。

【ストーリー③】寝る間を惜しんで育てる「麹造り」

「一麹、二酛(酒母)、三造り(仕込み)」と言われるほど、酒造りにおいて麹(こうじ)は重要です。特に大吟醸の麹造りは、酒蔵の中で最も神聖な場所「麹室(こうじむろ)」で行われます。

室温30℃前後に保たれた部屋の中で、蔵人たちは数時間おきにお米を揉みほぐし、麹菌の繁殖具合をコントロールします。大吟醸に求められるのは、お米の中心部にだけ綺麗に麹菌が根を張る「突破精(つきはぜ)」という状態。深夜や早朝を問わず、生き物を育てるように付きっきりで温度を管理し、約48時間をかけて最高の麹を完成させます。

【ストーリー④】冬の寒気の中で行われる「極寒仕込み」

いよいよ仕込みの段階に入ります。タンクの中に、水、酵母、麹、そして蒸し米を入れ、じっくりと発酵させていきます(もろみ)。

開華の大吟醸の仕込みは、1年で最も寒さが厳しい寒の時期に行われます。もろみの温度が高くなると、華やかな香りが逃げてしまい、味わいにも雑味が出てしまうためです。冷え切った蔵の空気を利用し、10℃以下の低温を維持しながら、約30日という長い時間をかけてゆっくりと発酵をすすめます。

この間、杜氏(とうじ)をはじめとする蔵人たちは、毎日もろみの状態を観察し、成分を分析し、我が子の成長を見守るように神経を研ぎ澄ませます。

【ストーリー⑤】贅沢の極み「搾り(上槽)」

発酵が完了したもろみを、お酒と酒粕に分ける作業が「搾り(上槽じょうそう)」です。

開華の最高峰の大吟醸では、機械で圧力をかけて搾るのではなく、もろみを布袋に入れ、そこから自然にポタポタと滴り落ちる雫だけを集める「袋吊り(ふくろづり)」という贅沢な手法が用いられることもあります。

一切のストレスを与えずに搾られたお酒は、まさに雑味ゼロ。開華が誇る、気品あふれる香りと、シルクのように滑らかな喉越しがここに完成します。

3. おすすめの飲み方とペアリングの提案

丹精込めて造られた開華の大吟醸。その魅力を100%堪能するための、おすすめの飲み方と相性抜群のお料理(ペアリング)をご紹介します。

大吟醸を美味しく飲むための3つのポイント

  • 温度は「花冷え(10℃前後)」がベスト 大吟醸は冷やして飲むのが基本です。キンキンに冷やしすぎると(5℃以下)、せっかくの華やかな香りが閉じてしまい、味わいも硬くなってしまいます。冷蔵庫から出して10〜15分ほど置き、少しひんやりとする「10℃前後」で飲むと、香りと旨味が最も美しく開きます。
  • 器は「ワイングラス」がおすすめ 大吟醸の最大の魅力である「吟醸香」を楽しむには、お猪口よりも、香りがお椀状の空間にこもるワイングラスが最適です。グラスを軽く回すことで、リンゴや洋梨を思わせるフルーティーな香りが一一気に立ち上ります。
  • 開栓後の変化も楽しむ 大吟醸は非常にデリケートですが、開栓して空気に触れることで、徐々に香りのカドが取れてまろやかになります。初日のフレッシュな味わいと、2日目、3日目の落ち着いた深みのある味わいを飲み比べるのも贅沢な楽しみ方です。

開華の大吟醸に合わせたいペアリング提案

大吟醸はその繊細な味わいゆえに、お互いを引き立て合う「淡白で素材の味を活かした料理」や、香りの要素を合わせた「フルーティー・クリーミーな料理」と抜群の相性を見せます。

料理のジャンルおすすめのペアリングメニュー相性が良い理由
和食(王道)白身魚のお刺身(鯛、ヒラメ)、塩で食べる天ぷら魚の繊細な甘みや天ぷらの素材本来の味を、大吟醸のクリアな味わいが邪魔せず引き立てます。
地元・栃木の味佐野ラーメン(あっさり醤油)佐野が誇る名物。透明感のある澄んだ醤油スープと、開華の綺麗な酸味・キレの良さが心地よく調和します。
洋食・前菜カプレーゼ(トマトとモッツァレラ)、生ハムメロントマトの酸味やフルーツの甘みが、大吟醸の持つフルーティーな香りと見事にシンクロします。
スイーツ・チーズフレッシュチーズ(マスカルポーネ)、フルーツタルト意外かもしれませんが、大吟醸の華やかな香りはスイーツとも合います。お酒をデザート代わりに楽しめます。

まとめ:日常を特別にする、開華の大吟醸

「大吟醸」とは、単にスペックが高いお酒というだけではありません。お米を極限まで磨き、真冬の寒さの中で蔵人たちが五感を研ぎ澄ませ、一滴一滴に情熱を注ぎ込んだ「日本のものづくりの結晶」です。

開華の大吟醸には、1673年の創業から脈々と受け継がれてきた伝統の技と、佐野の豊かな自然、そして現代の飲み手の心に響く洗練された味わいが息づいています。

特別な記念日のお祝いに、大切な方への贈り物に、あるいは頑張った自分への最高のご褒美に。

ぜひワイングラスを片手に、開華の大吟醸が織りなす華やかな香りと、澄み切った至高のストーリーをじっくりと味わってみてください。いつもの食卓が、きっと特別な空間へと変わるはずです。

純米大吟醸酒と大吟醸酒の違いは?

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識。

純米大吟醸酒と大吟醸酒。同じ大吟醸なのにどうちがうの?

目次
1. 味の違いは?
2. 精米歩合とは?

1.味の違いは?

特定名称酒は、大きく「純米酒」「吟醸酒」「本醸造酒」の3種に分けられます。
純米酒は米、米麹、水だけで造られた日本酒です。対して、吟醸酒と本醸造酒は、「醸造アルコール」を添加しています。そんな特定名称酒の中でも、純米大吟醸酒・大吟醸酒は、50%以下の精米歩合の米を使い、吟醸造りという製法で造られる日本酒のことを指します。

吟醸造りとは、「吟味して醸造することをいい、伝統的に、よりよく精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、かすの割合を高くして、特有な芳香(吟香)を有するように醸造すること」と定義されています。吟醸造りの名の通り「吟味して醸造する」ことをいい、よりよく精米したお米を、低温でじっくりと長期間発酵させる伝統的な醸造方法を指します。

純米大吟醸酒と大吟醸酒は、精米歩合50%以下という条件は同じですが、醸造アルコールを含むか含まないかの違いです。

純米大吟醸酒は、醸造アルコールが添加されていない、純粋にお米だけを原料にした日本酒です。米だけで造っているからこそ、米本来の旨味、ふくよかなお米の香りが楽しめます。炊きたてのご飯を想像してみてください。おいしいお米は、甘みや旨味が凝縮されているのを感じられると思います。純米酒は、この炊きたてのご飯と同じように、米のおいしさを引き出している日本酒なのです。

一方、醸造アルコールを加えた大吟醸酒は、すっきりとした飲み口のものが多く、味のバランスが良いので飲みやすいのが特徴です。口当たりがよいため、ついつい飲みすぎた・・という経験はございませんか?

2. 精米歩合とは?

米の玄米を削って糠(ぬか)を取り、白いお米にすることを「精米」といいます。私たちが普段食している米の精米歩合は90%ほど。つまり、米の表層を1割ほど磨いていることになります。
日本酒造りにおいては、さらに米の表層を磨きます。米の表層部分には、たんぱく質や脂質、でんぷんなどの栄養素が含まれています。これらの栄養素が多すぎると日本酒の雑味の原因となる上、香り成分を抑制することにつながるので、食用米よりも多く磨く必要があるのです。

日本酒造りに使用する酒米(酒造好適米)は食用米に比べて粒が大きいのが特徴です。

   酒米(酒造好適米):25~30g > 食用米:24g以下

米の中心に「心白(しんぱく)」があり、お米を磨いても砕けにくく、お酒の醪(もろみ)にもよく溶けるという性質があります。また、たんぱく質や脂肪の量少ないのも特徴です。 栄養分が少なくなるため、食用米(飯米)としては適さない、蒸したてを食べてもボソボソとして美味しく無かったのを覚えています。最近は、三重県などで山田錦を「食べる酒米」として販売しています。

● 精米歩合は数値が小さいほど「高精白」で高級酒になる

精米歩合は日本酒の個性ともいえます。精米歩合が低い場合、米の旨味やコクが残る、どっしりとしたお酒が出来上がります。 精米歩合が高くなるほど、味わいは淡麗で、スッキリとします。また、磨き上げることによって際立つのが、華やかな香りです。精米歩合の高い米を使用することで、吟醸酒の特徴であるフルーティな香りや花のような優美な「吟醸香」を生み出しているのです。
精米歩合38%の大吟醸酒であれば、米を6割以上も磨き上げます。一粒一粒を磨き上げるには時間と手間がかかるため、大吟醸酒は高級酒に分類されているのです。