栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識。
純米大吟醸酒と大吟醸酒。同じ大吟醸なのにどうちがうの?
目次
1. 味の違いは?
2. 精米歩合とは?
1.味の違いは?
特定名称酒は、大きく「純米酒」「吟醸酒」「本醸造酒」の3種に分けられます。
純米酒は米、米麹、水だけで造られた日本酒です。対して、吟醸酒と本醸造酒は、「醸造アルコール」を添加しています。そんな特定名称酒の中でも、純米大吟醸酒・大吟醸酒は、50%以下の精米歩合の米を使い、吟醸造りという製法で造られる日本酒のことを指します。
吟醸造りとは、「吟味して醸造することをいい、伝統的に、よりよく精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、かすの割合を高くして、特有な芳香(吟香)を有するように醸造すること」と定義されています。吟醸造りの名の通り「吟味して醸造する」ことをいい、よりよく精米したお米を、低温でじっくりと長期間発酵させる伝統的な醸造方法を指します。
純米大吟醸酒と大吟醸酒は、精米歩合50%以下という条件は同じですが、醸造アルコールを含むか含まないかの違いです。
純米大吟醸酒は、醸造アルコールが添加されていない、純粋にお米だけを原料にした日本酒です。米だけで造っているからこそ、米本来の旨味、ふくよかなお米の香りが楽しめます。炊きたてのご飯を想像してみてください。おいしいお米は、甘みや旨味が凝縮されているのを感じられると思います。純米酒は、この炊きたてのご飯と同じように、米のおいしさを引き出している日本酒なのです。
一方、醸造アルコールを加えた大吟醸酒は、すっきりとした飲み口のものが多く、味のバランスが良いので飲みやすいのが特徴です。口当たりがよいため、ついつい飲みすぎた・・という経験はございませんか?
2. 精米歩合とは?
米の玄米を削って糠(ぬか)を取り、白いお米にすることを「精米」といいます。私たちが普段食している米の精米歩合は90%ほど。つまり、米の表層を1割ほど磨いていることになります。
日本酒造りにおいては、さらに米の表層を磨きます。米の表層部分には、たんぱく質や脂質、でんぷんなどの栄養素が含まれています。これらの栄養素が多すぎると日本酒の雑味の原因となる上、香り成分を抑制することにつながるので、食用米よりも多く磨く必要があるのです。
日本酒造りに使用する酒米(酒造好適米)は食用米に比べて粒が大きいのが特徴です。
酒米(酒造好適米):25~30g > 食用米:24g以下
米の中心に「心白(しんぱく)」があり、お米を磨いても砕けにくく、お酒の醪(もろみ)にもよく溶けるという性質があります。また、たんぱく質や脂肪の量少ないのも特徴です。 栄養分が少なくなるため、食用米(飯米)としては適さない、蒸したてを食べてもボソボソとして美味しく無かったのを覚えています。最近は、三重県などで山田錦を「食べる酒米」として販売しています。
● 精米歩合は数値が小さいほど「高精白」で高級酒になる
精米歩合は日本酒の個性ともいえます。精米歩合が低い場合、米の旨味やコクが残る、どっしりとしたお酒が出来上がります。 精米歩合が高くなるほど、味わいは淡麗で、スッキリとします。また、磨き上げることによって際立つのが、華やかな香りです。精米歩合の高い米を使用することで、吟醸酒の特徴であるフルーティな香りや花のような優美な「吟醸香」を生み出しているのです。
精米歩合38%の大吟醸酒であれば、米を6割以上も磨き上げます。一粒一粒を磨き上げるには時間と手間がかかるため、大吟醸酒は高級酒に分類されているのです。