お中元と日本酒。夏の贈り物に込められた想い

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造の蔵人でございます。
私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

“ありがとう”を届ける、日本の美しい夏文化

夏が近づくと、百貨店やオンラインショップで見かける「お中元」の文字。
日本では古くから、日頃お世話になっている方へ感謝の気持ちを届ける夏の習慣として親しまれてきました。

家族、親戚、仕事関係の方、恩師や友人――。
普段はなかなか改まって伝えることのできない「ありがとうございます」の気持ちを、品物に託して届ける。それがお中元です。

近年ではライフスタイルの変化とともに、「形式的なもの」というイメージを持たれることもありますが、本来のお中元は“人と人とのつながりを大切にする文化”でした。

そして、その贈り物として長く選ばれてきたもののひとつが、日本酒です。

日本酒には、単なる嗜好品以上の魅力があります。
食卓を囲む時間を豊かにし、人と人との会話をつなぎ、季節を感じさせてくれる存在でもあります。

今回は、お中元の起源や歴史、日本酒が夏の贈り物として親しまれてきた理由についてご紹介します。


お中元の起源は中国の風習から

「お中元」という言葉の由来は、中国の道教行事にあるといわれています。

古代中国には、「上元・中元・下元」という三つの節句があり、そのうち旧暦7月15日の「中元」は、祖先を供養する日として大切にされていました。

この文化が日本へ伝わると、日本古来の祖先供養の風習である「お盆」と結びつき、やがて“日頃お世話になっている方へ贈り物をする習慣”へと変化していきました。

江戸時代になると、商人文化の発展とともにお中元の習慣が広まり、現在のような「感謝を贈る夏のご挨拶」として定着していったといわれています。

つまり、お中元は単なる季節のイベントではなく、「人とのご縁を大切にする」という日本人の心から生まれた文化なのです。


日本酒は、昔から“縁を結ぶ酒”だった

日本酒は古くから、日本人の暮らしや行事と深く結びついてきました。

神社のお祭りや祝い事、結婚式、新年の乾杯――。
人生の節目や、人が集まる場には、いつも日本酒がありました。

それは、日本酒が単なる飲み物ではなく、“人と人をつなぐもの”として大切にされてきたからです。

「一緒に飲む」という行為には、不思議と距離を縮める力があります。

盃を交わしながら近況を語り合う。
食卓を囲みながら笑い合う。
久しぶりに会った家族とゆっくり過ごす。

日本酒は、そんな時間をやさしく彩ってくれる存在です。

だからこそ、お中元として日本酒を贈ることには、「美味しいものを届けたい」という気持ちだけでなく、「楽しい時間を過ごしてほしい」という願いも込められているのかもしれません。


夏こそ、日本酒が美味しい季節

「日本酒は冬に飲むもの」というイメージを持たれる方も少なくありません。

しかし実は、夏こそ日本酒の魅力が広がる季節でもあります。

よく冷やした日本酒は、すっきりとした飲み口になり、暑い季節にも心地よく楽しめます。特に近年は、爽やかな香りや軽やかな味わいを楽しめる“夏酒”も人気を集めています。

枝豆、冷奴、鮎の塩焼き、夏野菜のお料理――。
夏の食卓に並ぶ旬の味覚とも、日本酒はよく合います。

また、最近ではワイングラスで楽しむスタイルや、炭酸割り、日本酒カクテルなど、新しい楽しみ方も増えてきました。

「日本酒は難しそう」というイメージを持っていた方でも、夏の軽やかな飲み方をきっかけに、日本酒の魅力に出会うことも少なくありません。

暑い日に冷たい日本酒をゆっくり味わう時間は、どこか涼やかで、日本ならではの夏の楽しみ方のひとつともいえるでしょう。


“地酒”を贈るという特別感

お中元として日本酒を贈る魅力のひとつに、「その土地らしさを届けられる」という点があります。

地酒には、その地域の風土や文化、蔵人たちの想いが詰まっています。

使われる水。
育まれた米。
土地ごとの気候。
そして、受け継がれてきた酒造りの技。

同じ日本酒でも、蔵ごとに味わいが異なるのは、その土地の個性が映し出されているからです。

栃木の地酒を贈れば、「栃木の味」を届けることができます。
旅先で出会った地酒を贈れば、「その土地の思い出」を共有することもできます。

地酒には、“地域の魅力そのものを贈れる”という特別さがあります。

大量生産の商品にはない、温かみや物語を感じられるのも、日本酒ギフトならではの魅力です。


「モノ」ではなく、「時間」を贈る

お中元の本当の価値は、品物そのものだけではありません。

贈り物を通して、「あなたのことを思っています」という気持ちを届けることにあります。

日本酒は、誰かと一緒に楽しむことで、より豊かな時間を生み出してくれるお酒です。

仕事終わりの晩酌。
家族との夕食。
久しぶりに集まった親戚との団らん。

一本の日本酒が、そんな時間の中心になることもあります。

だからこそ、日本酒のお中元は、「お酒を贈る」というより、“時間を贈る”ギフトなのかもしれません。

忙しい毎日の中で、少し肩の力を抜いて、ゆっくり食卓を囲む時間。
そんなひとときを届けられることこそ、日本酒ギフトの魅力ではないでしょうか。


酒蔵から届ける、夏のご挨拶

酒蔵では、お中元の時期になると、一本一本丁寧に包装や発送の準備を行います。

熨斗を掛け、箱を整え、無事に届くよう心を込めて梱包する。
その作業のひとつひとつにも、「大切な方へ届ける贈り物」という想いがあります。

送り主の感謝の気持ちを、酒蔵がお手伝いする。
それもまた、お中元の季節ならではの光景です。

贈る方も、受け取る方も、どこか温かな気持ちになれる日本の夏文化。
時代が変わっても、「感謝を伝えたい」という想いは、きっと変わりません。


今年の夏、“ありがとう”を日本酒とともに

普段はなかなか言葉にできない感謝の気持ち。
お中元は、その想いを自然に届けられる機会でもあります。

「いつもありがとう」
「これからもよろしくお願いします」
そんな気持ちを、日本酒とともに贈ってみませんか。

冷やした日本酒を囲みながら過ごす夏の夜。
その時間が、誰かにとって心に残るひとときになるかもしれません。

開華オンラインショップ では、お中元におすすめのギフトセットを各種ご用意しております。
大切な方への夏のご挨拶に、ぜひご利用ください。

父と飲む酒は、少し特別だ。

父の日は、母の日ほど大きく語られることはないかもしれません。けれど、その始まりには、ひとりの娘の「父に感謝を伝えたい」という真っ直ぐな想いがありました。

父の日の起源は、20世紀初頭のアメリカにあると言われています。母を早くに亡くし、男手ひとつで六人の子どもを育て上げた父。その姿を見て育った娘、ソノラ・スマート・ドッドは、「母の日があるなら、父に感謝する日もあるべきではないか」と教会へ働きかけました。そして1910年、ワシントン州スポケーンで初めて父の日の祝典が行われたことが、現在の父の日の始まりとされています。

父の日は、華やかな記念日というよりも、“静かな感謝の日”なのかもしれません。

子どもの頃、父親という存在はどこか大きく、少し近寄りがたいものでした。仕事へ向かう背中。休日に家族を車へ乗せてくれた横顔。時には厳しく、口数も少なく、それでも当たり前のように家族を支えてくれていた姿。若い頃には気づかなかったそのありがたさを、大人になるにつれて少しずつ理解していくものです。

けれど、「ありがとう」を面と向かって伝えるのは、意外と難しいものです。照れくささもありますし、改まるほど言葉が見つからなくなることもあります。

そんな時、日本酒は不思議な力を持っています。

杯を交わしながらなら、普段は言えないことも、少しだけ素直に口にできる気がするのです。

「これ、うまいな。」

「最近どうなんだ。」

そんな何気ない会話の中に、言葉以上の想いが流れていることがあります。同じ酒を飲み、同じ時間を過ごす。それだけで、心の距離が少し近づく瞬間があります。

日本酒は、昔から人と人をつなぐ酒でした。祝いの席に寄り添い、季節の節目を彩り、家族の食卓を温めてきました。だからこそ父の日にも、日本酒はよく似合います。

特別に高価なものではなくても構いません。「お父さん、これ好きそうだな」と思いながら選ぶ一本には、贈る人の気持ちが宿ります。香りの華やかな純米大吟醸。料理に寄り添う純米酒。飲み比べが楽しい小瓶セット。それぞれに違った魅力がありますが、大切なのは、その一本を通して“同じ時間”を贈ることなのかもしれません。

酒蔵にいると、お客様から父の日の贈り物について相談を受けることがあります。

「父は辛口が好きなんです。」

「昔から晩酌を欠かさなくて。」

「最近なかなか会えていないから、今年は送ろうと思って。」

その言葉の奥には、お父さんを想う気持ちが静かに流れています。そして贈り物を選ぶ時間そのものが、すでに感謝の時間になっているように感じます。

時代が変わり、家族の形も少しずつ変わってきました。離れて暮らす家族も増え、忙しさの中で、ゆっくり話をする機会も減っているかもしれません。だからこそ、父の日のような節目は大切なのだと思います。

一本の酒をきっかけに電話をしてみる。

久しぶりに一緒に食卓を囲む。

「元気にしてる?」と声をかけてみる。

そんな小さな時間が、後から振り返った時に、かけがえのない思い出になっていくのでしょう。

父と飲む酒は、どこか特別です。

昔は大きく見えた背中も、気づけば隣に座り、同じ目線で語り合えるようになりました。年齢を重ねるほど、一緒に過ごせる時間は決して当たり前ではないことにも気づかされます。

だから今年の父の日は、感謝の気持ちを一本の日本酒に込めてみませんか。

「ありがとう」の代わりに。

「これ、一緒に飲もう」のひと言とともに。

開華は、そんな家族の時間に寄り添う一杯でありたいと願っています。

「醸造アルコール」実は美味しさの隠し味

 -栃木最古の蔵元が語る、醸造アルコール使用の理由-

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造の蔵人でございます。
私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

以前、「吟醸酒・純米酒・本醸造酒」の分類について触れたコラムを書きましたが、今回はその中でも特に「醸造アルコール」について深掘りしてみたいと思います。 「醸造アルコールが入っているお酒は、なんだか安っぽい気がする……」 や「アル添のお酒はちゃんとしたお酒じゃないよね…」そんな誤解を解き明かす、蔵人だけが知る「美味しい理由」をお伝えします。

「かさ増し」ではありません。味わいの「デザイン」です。

「醸造アルコールを添加する」と聞くと、戦後の物不足の時代に行われていた、量を増やすための手法をイメージされる方もいるかもしれません。 しかし、現代の「特定名称酒(吟醸酒や本醸造酒など)」における醸造アルコール添加は、それとは全く目的が異なります。

私たち造り手が醸造アルコールを加えるのは、例えるなら「料理の最後に加えるスパイス」や「出汁に一滴垂らすお醤油」のようなものです。 お米と水だけで造る「純米酒」という完成された世界がある一方で、アルコールという隠し味を加えることで初めて表現できる、別の次元の「美味しさ」があるのです。

醸造アルコールがもたらす「香りの開放」

なぜ、未だに全国新酒鑑評会に出品するお酒の多くが醸造アルコールを含んだ大吟醸酒なのでしょうか? その最大の理由は、「香り」にあります。

日本酒のフルーティーな香り成分の多くは、水よりもアルコールに溶け出しやすい性質を持っています。 もろみを搾る直前のタイミングで、ごく少量の高純度なアルコールを加える。すると、米の粒子の中に閉じ込められていた香りがパッと解放され、お酒の中に鮮やかに溶け込んでいきます。 私たちが醸す「開華」の華やかな吟醸香は、この繊細な工程を経て、最大限に引き出されているのです。

「キレ」を生み出し、料理を主役にする

もう一つの大きな役割は、味わいの「骨格を整える」ことです。

純米酒は、お米の濃厚な旨味が魅力ですが、時にその「濃さ」が後味に残ってしまうことがあります。ここに醸造アルコールが加わることで、お酒の成分がキュッと引き締まり、後味がスッと消える「キレ」が生まれます。

この「キレ」こそが、食中酒としての日本酒を輝かせます。 脂ののったお刺身や、少し濃いめの味付けの料理。それらを一口食べた後に、キレの良いお酒を流し込む。すると、口の中がリフレッシュされ、次の一口がさらに美味しく感じられる……。 この「心地よい食事の連鎖」を生み出すために、私たちは醸造アルコールの力を借りて味わいをデザインしています。

蔵人が教える「楽しみ方の正解」

それでは、酒屋さんやオンラインショップでのお買い物に役立つ、蔵人流の使い分けをご紹介します。

  • お米の「力強さ」を味わいたいなら【純米酒系】 「開華」の純米酒は、栃木県産の酒米と名水のハーモニーが自慢です。お米そのものの甘みや、お燗にした時のふくよかさを楽しみたい時は、ぜひ純米系をお選びください。
  • 洗練された「香りとキレ」を楽しみたいなら【本醸造系】 ホームパーティーの手土産や、繊細なお料理と合わせるならこちら。グラスに注いだ瞬間の立ち上がる香りと、喉を滑り落ちるような透明感。これこそが、アルコール添加という技法が到達した一つの完成形です。

「アル添(アルコール添加)」という言葉には、かつてのイメージによる誤解がまだ残っています。 しかし実態は、香りを引き出し、キレを創り出すための、職人による「高度な足し算の技術」なのです。

次に「開華」を召し上がる際は、ぜひラベルの裏を見てみてください。 「あ、このキレはアルコールの魔法なんだな」 そう思いながら一口含んでいただければ、今まで以上に日本酒の深い世界を楽しんでいただけるはずです。

私たちは、どちらの造りにも一切の妥協をいたしません。 純米酒系・本醸造系、それぞれに込めた蔵人の想いを、ぜひ飲み比べて感じていただければ幸いです。

◇ちなみに、弊社の本醸造系の商品はこちらです。

・開華 35年古酒

・開華 30年古酒

・開華 15年熟成酒

開華 大吟醸 金賞受賞酒

開華 大吟醸 袋吊りしずく酒

開華 大吟醸

開華 佐藤の酒プレミアム

開華 吟醸生酒

開華 特別本醸造

開華 本醸造 辛口旨酒

開華 本醸造

日本酒の味は酵母で決まる?

‐栃木最古の蔵元が教える『清酒酵母』の基礎知識ときょうかい酵母の秘密‐

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造の蔵人でございます。
私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

清酒酵母 ― 酒の個性を生む、見えない主役

日本酒造りにおいて、米や水はよく語られる存在です。しかし、実際の酒の香りや味わいを大きく左右しているのが「清酒酵母」です。酵母は、デンプンが糖化酵素によって分解されたブドウ糖をアルコールへと変えるだけでなく、香り成分や酸、味わいの輪郭までも形づくる、まさに酒質設計の要となる存在です。
同じ米、同じ精米歩合、同じ仕込み方法であっても、使用する酵母が異なれば、出来上がる酒はまったく別の表情を見せます。清酒酵母は、蔵の個性や酒造りへの考え方を映し出す「見えない主役」と言えるでしょう。

そもそも「酵母」って何?微生物の不思議

酵母とは、主に母細胞から娘細胞が芽を出し、分裂することによって増殖する微生物の総称です。大きさは5~10ミクロン(1ミクロンは1/1000mm)ほどの球形や楕円形の姿です。
酵母は広く自然界に分布しており、ワインやビール、醤油や味噌、パンなどの製造にも用いられています。清酒には「清酒酵母」を、ビールには「ビール酵母」をなど人間はそれぞれの目的に合った酵母を選択し使い分けしてきました。

日本酒の品質を支えてきた「きょうかい酵母」の歩み

清酒酵母は大きく分けると「蔵付き酵母」・「きょうかい酵母」・「都道府県酵母」の3つのタイプに分けられます。
その中でも清酒酵母を語るうえで欠かせないのが、きょうかい酵母です。これは日本醸造協会によって選抜・培養され、全国の酒蔵へ頒布されてきた優良酵母群の総称です。
かつての酒造りでは、「蔵付き酵母」と言って蔵に棲みついた自然酵母に頼る部分が大きく、発酵が不安定になったり、酒質にばらつきが生じたりすることが少なくありませんでした。そこで優れた性質を持つ酵母を分離・管理し、安定した酒造りを実現するために誕生したのが、きょうかい酵母です。

1906年の頒布開始以来、現在に至るまで各地の酒蔵に頒布され、お酒の品質向上に貢献してきました。

番号で管理されるきょうかい酵母は、それぞれに明確な個性を持っています。蔵元は目指す酒質に応じて酵母を選択できるようになり、日本酒の表現の幅は大きく広がりました。
現在は、きょうかい1~5号の酵母は頒布を終了しています。

次に、現在使われている代表的なきょうかい酵母を紹介します。

味わいを飲み分ける!代表的な「きょうかい酵母」の個性

1)きょうかい6号酵母

きょうかい6号酵母は、現在頒布されている中では最古のきょうかい酵母で、低温でも安定した発酵力を持つ酵母です。発酵力が強く、穏やかで澄んだ香りが特徴で淡麗なタイプの酒になりやすいです。
6号酵母は、1935年に秋田県の新政酒造の醪から採取・分離され、使用が始まりました。

2)きょうかい7号酵母

きょうかい7号酵母は、現在でも使用する蔵が多い代表的な酵母のひとつです。発酵力が強く、香りは穏やかから中程度で、柔らかな果実香を伴い、酸と旨味のバランスに優れた酒質に仕上がりやすいのが特徴です。安定感と完成度の高さから、長年にわたり多くの蔵で愛用されています。
この酵母は、1946年に長野県の宮坂醸造の醪から採取・分離され、広く使用されています。
弊社商品では、季節商品の「開花 特別純米無濾過生原酒」や「開花 特別純米酒 活性にごり酒」がきょうかい7号(701号)で仕込まれています。

3)きょうかい9号酵母

きょうかい9号酵母は、吟醸酒の普及とともに存在感を高めた酵母です。後述するきょうかい1801号のような、カプロン酸エチル高生産酵母が登場するまでは鑑評会用出品酒に使われる酵母の定番でした。
この酵母で仕込まれたお酒の特徴は、華やかで香り高く、まろやかな味わいになります。
こちらは、熊本県の熊本酒造研究所の保存株から選抜されたもので、1968年から全国に頒布されています。
弊社商品では、かっちりと綺麗な酸を補う目的で、「開華 純米大吟醸 山田錦」や「開華 純米酒」、「特別純米原酒 みがき」等がこの酵母で仕込まれたお酒を使っています。

4)きょうかい1801号酵母

近年日本醸造協会では、華やかな香りを生む酵母やリンゴ酸を多く生み出して軽快な酸味を造り出す酵母などの機能を重視した酵母を開発・頒布しています。

その中でも、きょうかい1801号酵母は、9号系酵母をベースに改良された比較的新しい酵母で、2006年に頒布が始まりました。華やかな香りと発酵の安定性を兼ね備えており、フルーティーな香りが明確に表れやすいのが特徴です。雑味が出にくく、後味がすっきりと切れるため、軽快で洗練された酒質になりやすく、現代的な吟醸酒を志向する蔵に多く採用されています。
弊社商品ではこの酵母で仕込んだお酒はありません。しかしながら、確認できる中の最も新しい記録である令和5酒造年度の全国新酒鑑評会の分析結果において、このきょうかい1801号で仕込んだ出品酒が最も多かったということがわかっています。

地元の風土を醸す「栃木県酵母」の魅力

近年、各地で開発が進められている「県酵母」や「地域酵母」も、日本酒の多様性を語るうえで欠かせない存在です。栃木県においても、県内の酒造りや食文化に寄り添うことを目的として、栃木県酵母が育成されてきました。
栃木県酵母の特徴は、香りが過度に主張しすぎず、柔らかく上品である点にあります。米の旨味を素直に引き出し、飲み飽きしない酒質になりやすいため、食中酒として高い評価を得ています。
また、夢ささらをはじめとする栃木県産酒米との相性も考慮されており、ふくらみのある旨味と、きれいな後味を両立しやすい点も大きな魅力です。

酵母選びは、蔵の「哲学」である

きょうかい酵母と栃木県酵母に、優劣はありません。全国共通の基準で安定した酒質を実現するきょうかい酵母と、土地性や食文化を色濃く映し出す地域酵母は、それぞれ異なる役割を担っています。
どの酵母を選ぶかは、蔵がどのような酒を造りたいのか、どのような場面で飲んでほしいのかという、酒造りへの考え方そのものです。その選択は、香りや味わいの中に、静かに表れてきます。

おわりに

清酒酵母は目に見えない存在ですが、その働きは酒の香りや味わいの中に確かに息づいています。ラベルの裏に記された酵母の情報の向こうには、蔵人の試行錯誤と酒造りへの想いがあります。
次に日本酒を手に取るときには、酵母という視点からその一杯を味わってみてください。日本酒の奥行きと魅力を、より深く感じていただけるはずです。

献身の物語から、感謝の杯へ。母の日に贈る「時」と「酒」のプロローグ

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造でございます。
私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

5月の穏やかな陽光が降り注ぐころ、私たちは「母の日」を迎えます。街中が赤いカーネーションに彩られるこの行事の背景には、一人の女性の切実な願いと、時代と共に移り変わってきた日本独自の文化が息づいています。

白い花に託された「永遠の敬愛」

母の日の起源は、1900年代初頭のアメリカに遡ります。社会活動家として南北戦争後の衛生改善に尽力したアン・ジャービスが亡くなった際、娘のアンナは深い喪失感の中にいました。彼女は、母の三回忌に「存命中にこそ、母への感謝を形にすべきだ」という強い信念を抱き、母の象徴として白いカーネーションを参列者に配りました。

なぜ白だったのか。それは、白が母親の純潔な愛を象徴する色だったからです。この清廉な物語はやがて世界へ広がり、日本では戦後、5月の第2日曜日として定着しました。かつて日本では皇后陛下の誕生日に合わせて「3月の行事」とされていた時期もありましたが、現在では新緑の季節を彩る国民的なイベントとなっています。

伝統と季節が交差する、日本の母の日

現代の日本において、母の日は単なる記念日以上の意味を持つようになりました。それは「家族が改めて集い、語り合う日」です。特に日本酒の世界において、5月は非常に興味深い時期に当たります。

寒仕込みで醸された新酒が角を落とし、円熟味を帯び始めるこの季節。蔵では、低温でゆっくりと目覚めを待つお酒たちが、その個性を輝かせ始めます。例えば、お母さんの優しさを思わせる「はるじゅんぎん」の柔らかな舌触りや、感謝の気持ちを華やかに彩る「純米大吟醸 夢ささら」の芳醇な香り。これらは、カーネーションが持つ可憐な美しさと、どこか通じるものがあります。

心を通わせる「時」を贈る

最近では、花と一緒に「美味しい時間を共有すること」を選ぶ方が増えています。アンナ・ジャービスが求めたのは、単なる形式ではなく、母を敬う「心」そのものでした。

今年の母の日は、厳選した一本を携えて、お母さんとゆっくり対話する時間を作ってみてはいかがでしょうか。

弾ける喜びを共に: 乾杯には、和製シャンパンとも称される「スパークリング日本酒」を。

オリをあえて残すことにより麹の甘味とさわやかな酸味を感じるうすにごりタイプのスパークリングです。 
瓶内二次発酵のスパークリング日本酒とは、発酵中の醪(もろみ)を荒く搾り、火入れせずに酵母が元気な状態で瓶詰めし、瓶内でさらに発酵(二次発酵)させて炭酸ガスを発生させるシャンパンと同じ製法のお酒です。
「微炭酸」の優しい刺激は、日本酒本来の繊細な香りを消すことなく、食中酒として料理の味を引き立てます。




これまでの歩みを労う: 深いコクと円熟な味わいが魅力の「古酒」で、これまでの日々に感謝を。

15年熟成酒     44,000円

心を奪われる豊かな香りと深い味わいが魅力の至福の一杯です。15年という長い年月を瓶の中でじっくりと熟成されたこの古酒は、まるで時が止まったかのような贅沢な体験を提供します。ひと口飲むと芳醇な風味が広がり、思わず笑顔がこぼれる特別な一品です。






地元・栃木の誇りを添えて: 私たちが愛する郷土の風景を思い出すような、地元の名酒を。

 純米酒720ml  1,375円

栃木佐野の美味しい水と地元田島町の農家さんが作るお米を主原料に、風土の特徴を活かした、自然で円やかな旨味とすっきりとした飲み口の栃木の地酒です。








「飲み比べ」で弾む、家族の会話。

日本酒飲み比べ   3,000円(送料込み)
日本酒、おつまみセット 3,000円(送料込み)

蔵元仕込みの「本物の甘酒」

日本酒の蔵が造る甘酒は、砂糖を一切使わず、米と米麹だけで引き出した自然な甘みが特徴です。5月の少し汗ばむ陽気には、キリッと冷やした甘酒に、旬の苺やレモンを添えて。
「いつまでも若々しく、健やかでいてほしい」という願いを、ビタミンやアミノ酸豊富な伝統飲料に託して届けます。

1・日本酒酒蔵蔵人が育てた厳選素材
日本酒(特定名称酒)の原料にも使える自社水田原料米を選りすぐって使用 
2・余計なものは一切なし
保存料や砂糖、添加物、甘味料など、余計なものは一切不使用
砂糖を使用しないため、麹のやさしい甘さが特徴 
3・ノンアルコールでお子様にも安心
ノンアルコールなので、高齢の方の栄養補給やお子さまのおやつなどご家族みんなで



かつてアンナが配った花が多くの人の心を癒したように、丁寧に醸された一献(いっこん)は、言葉にできない感謝の想いを雄弁に語ってくれます。

「いつも、ありがとう」 その一言を、お猪口に満たされた日本酒に添えて、歴史に思いを馳せながら酌み交わす。きっとどんな贈り物よりも深く、お母さんの心に染み渡るはずです。

老舗蔵元「開華」が案内する、水と歴史が息づく佐野観光の魅力

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造でございます。 私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

今回は、歴史ある酒蔵、美しい花園、そして美味しいラーメン。栃木県南エリアを代表する「いいとこ取り」のプランをご紹介します。

「花と酒」の満喫コース

午前:あしかがフラワーパークで季節を愛でる

  • 四季折々の花々が迎えてくれます。3月上旬なら「春の訪れ(チューリップやパンジー)」、4月後半からは有名な「大藤」が見頃を迎えます。午前中の清々しい空気の中での散策がおすすめです。
  1. 昼食:佐野ラーメンの銘店へ
    • 足利から佐野への移動途中にはラーメン店が多数点在しています。
  2. 午後:第一酒造(開華)で蔵元体験
    • ラーメンで満たされた後は、第一酒造へ。有料試飲(500円)を飲みながら、お土産選び。「あしかがフラワーパーク」の思い出に浸りつつ、夜に飲むためのお酒をじっくり選びましょう。
  3. 夕方:佐野厄除け大師 佐野プレミアム・アウトレット
    • 最後に佐野中心部へ戻り、お参りやショッピング。アウトレットから佐野藤岡ICまではすぐなので、帰り道もスムーズです。但し、飲酒運転は禁止です。

💡 訪れる際のアドバイス

  • イベント情報の確認: あしかがフラワーパークは、花の開花状況によって入園料が変動します。また、冬から春にかけてはイルミネーションも開催されており、夜の訪問も非常に人気です。
  • 移動手段: このコースは車(レンタカー)での移動が最も効率的です。電車の場合は、両毛線「あしかがフラワーパーク駅」と東武佐野線「田島駅(第一酒造の最寄り)」を利用することになります。

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昼食は?

第一酒造(開華)からアクセスしやすく、地元でも評価の高いおすすめの佐野ラーメン店をご紹介します。蔵元周辺はラーメンの激戦区ですので、お好みに合わせて選んでみてください。

1. らーめん大金(おおがね)

第一酒造から車で約4分(約1.0km)の場所にあります。

  • 特徴: 佐野ラーメンの有名店「おぐら屋」の流れを汲む、地元屈指の人気店です。
  • 味わい: 透明感のある澄んだスープと、青竹打ちのコシのある麺が絶妙です。特に「餃子」が大ぶりで人気があります。
  • おすすめ: 王道の佐野ラーメンを味わいたいなら、まずここが候補に挙がります。
2. 青竹手打ちラーメン麺屋貴(たか)

第一酒造から車で約3分(約0.9km)の距離です。

  • 特徴: 店主は名店「大和」で修行された方で、非常にバランスの良い一杯を提供しています。
  • 味わい: スープは鶏ガラベースの優しい味わいながら、コクがしっかりと感じられます。
  • おすすめ: チャーシューが柔らかくて美味しいと評判なので、チャーシュー麺もおすすめです。
3. 佐野青竹手打ち麺尚杜−NAOTO−

第一酒造から徒歩で約5分(約0.5km)と、最も近い場所にある店舗の一つです。

  • 特徴: 比較的新しいお店ですが、すでに高い評価を得ている実力派です。
  • 味わい: 手打ち麺の不揃いな食感が楽しく、スープも最後の一滴まで飲み干したくなるような飽きのこない味です。
  • おすすめ: 蔵元から非常に近いので、移動時間を短縮したい場合に最適です。
4. 佐野青竹手打ちラーメン大和厄除け大師店

第一酒造から車で約5分(約1.2km)の場所にあります。

  • 特徴: 超人気店「大和」の分店で、佐野厄除け大師にも近い立地です。
  • 味わい: 本店譲りの力強い動物系のコクと、もちもちとした麺が特徴。
  • おすすめ: 厄除け大師への参拝も予定されている場合は、こちらがルート的に便利です。

5. 麺屋 ようすけ 本店

第一酒造から車で約4分(約1.5km)の場所にあります。

  • 特徴: 全国的な知名度を誇る佐野ラーメンの超人気店で、連日多くの来客で賑わう活気あふれる名店です。
  • 味わい: 磨き抜かれた透明度の高い黄金スープは、あっさりした中に重層的な旨味が凝縮。青竹手打ち麺の圧倒的なコシとの相性は抜群です。
  • おすすめ: 酒蔵から目と鼻の先という最高の立地にあります。蔵でのお買い物やイベントの合間に、本場の味を堪能するなら外せない一軒です。
6.青竹手打ちラーメン ゆたか

第一酒造から車で約2分(約0.6km)の場所にあります。

  • 特徴: 伝統的な佐野ラーメンのスタイルを大切に守り続けている、地元ファンも多い実力派の人気店です。
  • 味わい: 動物系と魚介系のバランスが絶妙なスープは、最後の一滴まで飲み干せるほど滋味深く、手打ちならではの柔らかく喉越しの良い麺がよく絡みます。
  • おすすめ: 落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと食事を楽しめるため、酒蔵巡りの合間にホッと一息つきながら地元の味を楽しみたい方に最適です。
7.青竹手打ち ラーメン いおり

第一酒造から車で約4分(約1.8km)の場所にあります。

  • 特徴: 清潔感のあるモダンな店内で、女性や家族連れも入りやすい雰囲気。
  • 味わい: 鶏や豚の旨味がしっかりと感じられる透明感のあるスープと、手打ちならではの不揃いなちぢれ麺が絶妙にマッチします。
  • おすすめ: 蔵からも近く、バランスの取れた王道の佐野ラーメンを堪能できます。サイドメニューの餃子も大ぶりで満足度が高く、セットで楽しむのがおすすめです。
8. 青竹手打ちラーメン 山銀

第一酒造から徒歩で約5分(約0.5km)の場所にあります。

  • 特徴: 佐野駅周辺の激戦区にあり、昔ながらの佇まいで長年愛され続けている老舗の名店です。
  • 味わい: 透明度の高いスープは、雑味のない非常にクリアな醤油味。手打ちの平打ち麺はピロピロとした独特の食感で、喉越しが抜群です。
  • おすすめ: 飲み口が軽く上品な味わいのため、お酒を楽しんだ後の締めや、胃に優しいラーメンを探している方にぴったりな一杯です。

【巡り方のアドバイス】

  • 営業時間: 多くの店舗が14時〜15時頃に一度閉まる(中休み)か、スープがなくなり次第終了となるため、お昼の早めの時間帯を目指すのが安心です。
  • 休日: 月曜日や火曜日が定休日の店舗が多いので、訪れる日の曜日を事前にご確認ください。

「結婚祝い、何がいい?」と悩んだら。

‐現金とどっちがいい?金額相場も徹底解説‐

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造の蔵人でございます。
私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

今回は結婚祝いにお勧めの日本酒をご紹介させていただきます。

実際、結婚祝いに皆さん、何を送ろうか悩まれることがあると思います。現金がいいのか、品物がいいのか。そもそも金額は?などなど今回はそれらの疑問にお答えしつつ、結婚祝いにあった開華自慢の商品もご紹介させていただければと思います。

金額は?

 初めは、結婚祝いの金額についてです。これは、ご結婚される方との関係性によって大きく変わりますので是非参考にしてください!

前述の通り、新郎新婦との関係性によって金額が変わります。プレゼント選びの参考にしてください。また、結婚式に参加する場合はご祝儀が結婚祝いとなるため別でプレゼントを渡す必要はありません。ここではあくまで結婚祝いを渡す方へ向けて説明していきます。

・兄弟、姉妹

 50,000~100,000円程。自身の年齢が若い場合は金額に届かなくても大丈夫です。
また、結婚式に参列するうえで結婚祝いを送る場合は祝儀+プレゼントの合計が金額になるよう調整すればOK。

・従妹、甥、姪

 30,000~50,000円程。この時の注意点として、同じ従妹同士等でご祝儀やお祝いの金額を合わせるようにしましょう。

・友人、知人

 20,000円程。もし自分が先に結婚しており、結婚祝いを貰っていたならその金額に合わせるようにしましょう

・会社の同僚、上司

 10,000~30,000円程。何人かの連名で送る場合はその合計金額になるような形で送るとよいでしょう。

また、どの関係性にも共通するものですがプレゼントを合わせて贈る場合にはプレゼントとご祝儀の合計が参考金額になるようにするといいでしょう。

以下では、金額に合わせた開華自慢商品をご紹介いたします!

AWA SAKE  6,490円

令和7年 金賞受賞酒  6,490円

AWASAKE(グラス付き)  12,100円

送る時期

送る時期は、結婚式に参列するかどうかにもよります。

・結婚式に参列する
              挙式1~2か月前

・結婚式に参列しない場合
              挙式1週間前まで

どちらにも言えますが、間に合わない場合は挙式後1ヶ月以内に贈るようにしましょう。

のし・水引

・のし(熨斗)

表書きは「御結婚御祝」や「寿」にしましょう。また、外のし・内のしに関しては手渡しなら外のし。郵送なら破れないように内のしにするとよいでしょう。

・水引

 結婚祝いで使用できる水引は以下の条件のものにしましょう。

結び方…あわび結びもしくは結び切
色…紅白もしくは金銀
本数…普段のお祝いで使われるのは5本ですが、喜びが重なり増しますようにと願いを込めて10本

メッセ―ジ

是非、お祝いの気持ちを伝えるためにもメッセージカード等を付けましょう。ただし、忌み言葉・重ね言葉を避けましょう。忌み言葉とは「わかれる」「きれる」「おわる」など凶事を想起させる言葉の総称です。吉事の際には使わないように細心の注意が必要です。また重ね言葉とは文字通り、同じ言葉を繰り返すことを指します。一度きりであることを願うお祝い事に対して繰り返しをイメージさせるようなことは避けましょう。

近年、結婚祝いの品を選ぶ時のマナーが変化してきています。長年、お揃いの品は「割り切れる」「分かれる(別れる)」を意味するのでNGでした。しかし最近では「2」が「ペア」を意味するので、縁起がよいともされペアグラスなどを贈ることも増えています。「8」は「八」で末広がりとなり、吉です。

結婚祝いに向いていないもの

ただし、「4」や「9」はやはりNG。数を揃える必要があるものなら奇数(1・3・5・7)を意識しましょう。

また「縁を切る」刃物や、「割れる」陶器なども、結婚祝いとしてはタブーとされてきました。ところが最近は新生活の即戦力となるもので、新郎新婦のリクエストがあれば、贈ってもよいという風潮があります。

新生活に役立つといえば、「二人がこの先も新生活で食べ物に困らないように」という意味を込めて、食品のプレゼントも増えています。実は、自分たちのセンスに合わない結婚祝いをいただくより、二人で仲良く食べられる、たとえば贅沢なグルメギフトのほうが嬉しいという声も。

結婚祝いの品選びで忘れてならないのは、新郎新婦の「ふたり」へのプレゼントだということ。友人への気軽な誕生日プレゼントと同じ感覚で選ばないように、注意しましょう。

いかがでしたでしょうか。このコラムを見ていただければ結婚祝いを送る際には困らないかと思います。そして、今回紹介した商品以外にも季節限定商品などございますので是非ご覧ください。

第一酒造オンラインショップ

還暦・ご長寿のお祝いには日本酒がぴったり!なぜ喜ばれるのか?選び方もご紹介!

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造でございます。
私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

還暦・ご長寿のお祝い

還暦・ご長寿のお祝いに日本酒を選ぶ理由は、その歴史と文化にあります。

日本酒は長い間、日本の人々に愛されてきました。その風味豊かな味わいと独特の製法が、多くの人々の心を掴んできたのです。還暦は、人生の節目を迎え、新たな人生のステージへと進む特別な日です。そんな大切な日には、日本酒がもっともふさわしいお祝いの品となります。

また、日本酒は長寿の象徴でもあります。熟成するほどに深まる味わいは、歳月を重ねることと共に価値が増していくことを象徴しています。長寿をお祝いする際には、熟成した日本酒を選ぶことで、お祝いの想いをより深く伝えることができます。

さらに、還暦やご長寿のお祝いにふさわしい日本酒の選び方についても考えてみましょう。お祝いする相手の好みや好きな銘柄、酒蔵の特徴などを考慮して選ぶことが大切です。特に、地元の特産品として知られる日本酒は、各地に酒蔵があり、そこで製造される日本酒はその土地の特徴や風味を持っています。ぜひ、特別な日を祝福するために、おいしい日本酒を選んでみてください。

また、高級日本酒もおすすめです。厳選された素材と丹精込められた醸造技術によって作られてた「大吟醸酒」などは、洗練された特別な味わいが楽しめます。還暦・ご長寿のお祝いに相応しい贈り物として喜ばれることでしょう。

■おすすめ商品■

シーンに合わせて

シーンに合わせて日本酒を選ぶことも重要です。
お祝いの宴や食事と一緒に楽しむ際には、料理との相性を考慮した日本酒を選ぶことが大切です。濃醇な味わいの日本酒は、和食や肉料理とのマリアージュにぴったりです。また、辛口の日本酒はシーフードや刺身との相性も良く、さっぱりとした味わいが楽しめます。

還暦やご長寿のお祝いには、喜ばれる日本酒の種類があります。お相手の好みやお祝いの場に合わせて、最適な日本酒を選んで贈りましょう。

■おすすめ商品■

AWASAKE 720ml 6,490円

長寿のお祝い

還暦祝い: 還暦は60歳を迎える節目の年です。干支が一周することから歴が還るという意味で還暦と書かれます。

古希祝い: 古希祝いは70歳を迎える節目の年で、唐の詩人である、杜甫が書いた分より由来するといわれています。

喜寿祝い: 喜寿は77歳を迎える節目の年で、「喜」の略字体が「七十七」に分けられることから由来します。古希と同様に紫色の品物を贈ることでお祝いとします。

傘寿祝い: 傘寿は80歳を迎える節目の年で、喜寿と同様、「傘」の略字が「八十」と分けることから由来します。こちらも同様に紫色の者を贈ることでお祝いとします。

米寿祝い: 米寿は88歳を迎える節目の年で、こちらは、略字ではなく、「米」の文字が「八十八」と分解できることから由来します。お祝いには金茶のものを贈るのが一般的とされています。

卒寿祝い: 卒寿は90歳を迎える節目の年で、喜寿や傘寿と同様に「卒」の略字が「卆」で「九十」と分けることができることから由来します。古希、喜寿、傘寿同様に紫色のものを贈ることでお祝いとします。

白寿祝い:白寿は99歳を迎える節目の年で、「百」から「一」を引くと「白」となることから由来します。

百寿祝い:百寿は100歳を迎える節目の年で紀寿とも呼ばれます。

これらのご長寿のお祝いには、日本酒を贈ることでさらにお祝いの場を華やかに演出することができます。お相手のご長寿のお祝いに合わせて、適切な日本酒を選んで贈ることをおすすめします。

■おすすめ商品■

35年古酒 720ml 33,000円 
30年古酒 720ml 110,000円

日本酒にまつわるエピソード

日本酒には、古くから伝わるさまざまなエピソードや縁起の良い言い伝えがあります。
そんな日本酒にまつわるエピソードをお伝えしましょう。

お酒の登場する日本神話のうち、おそらくもっとも有名なのが須佐能乎命(スサノオノミコト)による八岐大蛇(ヤマタノオロチ)討伐のお話ではないでしょうか。

神々の国・高天原(タカマガハラ)を追われ出雲に降り立ったスサノオは、少女に取りすがって泣いている男女に出会います。
聞けば、ヤマタノオロチという恐ろしい怪物が一年に一度やってきて一人ずつ娘を食べていってしまう。いままで7人の娘が食べられてしまい、最後に残ったこの奇稲田姫(クシナダヒメ)も今年食べられてしまうだろう、とのこと。
そこでスサノオは、クシナダヒメを娶ることを条件にヤマタノオロチ退治を買って出ました。スサノオはクシナダヒメを櫛に変えて髪にさした後、八つの樽に強い酒を満たして待ちます。
やがて姿を現した恐ろしい八つ首の大蛇・ヤマタノオロチは、お酒を見つけると喜んで樽に頭を突っ込み、八つの頭でがぶ飲みして酩酊。眠り込んでいる隙に切り刻まれてしまいました。
そして、みごと約束を果たしたスサノオとクシナダヒメは結婚することになります。

古くから日本酒は、神事を営む際に神酒として供えられていました。 祈願が済むと参列者でお酒を酌み交わし、祈願の成就を願うことが習慣となっています。ひとつの杯を大勢で回して飲むことでお互いの関係性を深める意味があるといわれています。

ご長寿のお祝いには、感謝の気持ちを込めた言葉も大切です。日本酒と共に、お祝いの言葉やメッセージを添えることで、心温まる贈り物となるでしょう。お相手への感謝やお祝いの言葉を思いやりの気持ちをもって伝えることが重要です。

日本酒の搾り方を学ぶための基礎知識

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造の蔵人でございます。
私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

酒屋さんや蔵の売店で、「しずく取り」とか「遠心分離」といった言葉を見かけたことはありませんか?これって何?と思いますよね。これらは、お酒を搾る方法の名前です。今回は、その「しずく取り」や「遠心分離」のことについてお話いたします。

初めに「搾り」とは、*醪(もろみ)を液体(お酒)と酒粕に分離する工程のことです。専門用語で言うと「上槽」と言い、酒税法上では「こす」と言います。この「上槽」は、道具や工程の違いで大まかに4種類に分けることができます。

*醪とは、発酵中の液体のことを指します。酒母(しゅぼ)・麹(こうじ)・蒸米(むしまい)・仕込み水をいれて造る、いわば「日本酒になる前段階」というものです。

お酒の搾り方法

連続上槽式

最もポピュラーな方法で、大半の酒蔵がこの方法でお酒を搾っています。

通称「ヤブタ」と呼ばれます。「ヤブタ」は、連続上槽機のメーカー名で、多くの酒蔵で採用されていることから、連続上槽式の代名詞のようになっています。

この連続上槽式は、自動圧搾機と言われる巨大なアコーディオン状の機械を使ってお酒を搾る方法です。

アコーディオンのヒダヒダ部分の中は板(濾過板と圧搾板)があり、板の間に醪を流し込みます。圧搾板に空気を入れて膨らませ、その圧力で搾ります。

搾った後、濾過板に貼りついて残った板状の固形物が酒粕(板粕)になります。板粕は、粕を剥がした後に切り分け、袋詰めして商品化したものです。弊社の売店やスーパーなどでよく見かける酒粕ですね。

連続上槽式で搾るメリットは、

1)空気にほとんど触れずに搾れる

2)効率的に上槽作業ができる

3)出てくるお酒の品質にムラがない

の3つが挙げられます。

②槽(ふね)搾り

伝統的な搾り方法になります。醪を酒袋と言われる布製の袋に詰め、酒槽(さかふね)と呼ばれる大きな木製もしくは金属製の浴槽のような箱の中に並べて重ねます。

重ねた後は、最初は重力に任せてゆっくりとお酒が染み出してきます。その後重しを降ろして圧力を掛けて更にお酒を搾り出します。

槽搾りの特徴は、

1)手作業で行うため、時間と労力を要する

2)まろやかで繊細な味わいのお酒を得られる

3)搾るタイミングで、「あらばしり」・「中取り」・「責め取り」と取り分けやすい

と挙げられます。

特に3)については、それぞれ取れたお酒の香味に個性があり、同じ醪からでも異なる表情のお酒を楽しめます。

詳細は、当コラムの『「あらばしり」って何?』を参照ください。

③袋吊り

主に鑑評会に出品するお酒を搾る方法として使われます。

通称「雫取り」とも呼ばれます。

小さなタンクに棒を2・3本渡し、1本に数個ずつ醪を入れた酒袋を吊るします。醪の自重で自然落下したお酒の雫を集めます。

最初に滴り落ちるお酒は、やや濁りが見られ、いわゆる「薄濁り」・「おりがらみ」のような状態です。

このお酒は再び醪タンクに戻し、固形物(おり)が見られなくなったら斗瓶と言われる18Lの瓶に取り分けられます。

このお酒は一般的には「斗瓶取り」と呼ばれるものになります。

袋吊りの特徴は、

1)非常に香り高いお酒が得られる

2)圧力を掛けないので、雑味が少ない

3)しかし時間と手間が掛かる

が挙げられます。

蔵によっては、大吟醸以外の商品でも品質のためにわざわざ袋吊りで搾って詰めているところもあります。

ちなみに弊社の商品では、「開華 大吟醸 斗瓶取りしずく酒」がこれに該当します。

④遠心分離

日本酒の上槽方法で最も新しいのが「遠心分離」です。この方法が生まれてまだ20年そこそこしか経っていません。本当に新しい技術なんです。

この「遠心分離」、日本全国の酒蔵で導入しているのが弊社を含めてまだ十数社しかないのです!

ちなみに2020年のデータでは、日本には約1500余の酒蔵が存在しています(国税庁・令和5酒造年度分清酒の製造状況について)。

その中の十数社なので、割合としては1%そこそこですね。非常にレアな方法です。

今まで述べた方法との最も大きな違いが、布を通さずにお酒を搾っていることです。

仕組みとしては、金属製のバスケットに醪を注入し、高速回転させます。遠心力によって重い粕がバスケットの側面に張り付き、液体(お酒)が取れます。

布を通していないので、お酒本来の良い香りや味をキープして搾ることができます。

そして、実際飲んでみてわかると思いますが、喉に引っかかる感じが全くありません。実にスムーズな酒質になります。

ただ、非常に効率が悪く、同じ量の醪から取れるお酒の量が連続上槽式の約7割程度となり、歩留まりが悪いという点があります。

言い換えると、非常に付加価値の高いお酒になりますね。

弊社では、

純米吟醸 遠心分離 生原酒(冬季限定) 

純米吟醸 遠心分離 にごり酒(シルキーホワイト 冬季限定)

純米吟醸 遠心分離 生酒(夏季限定)

純米吟醸 遠心分離 ひやおろし(秋限定)の季節商品がございます。

遠心分離ならではの滑らかな味わいを是非皆様の舌で感じていただければと思います!

いかがでしたでしょうか。「日本酒」とひと口に言っても、搾り方でかなり違いがあることがわかりますね。

今後お酒を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです!

飯米と酒米(酒造好適米) 

ー 飯米ではお酒を造らないの? ー

栃木の地酒蔵元がこっそり教える!明日から使える簡単マメ知識

皆様こんにちは! 日本名水百選の水が湧き出る栃木県佐野市で、延宝元年(1673 年)創業、 350 年以上の歴史を誇る栃木県内最古の蔵元、第一酒造の蔵人でございます。
私たちは、名水と自社栽培の酒米を用いて、やわらかな旨味と上品な香りの銘酒「開華」を醸しております。

酒造好適米とは?

日本酒の味わいを決める要素は、酵母や仕込み水、麹造り、発酵の管理と多岐に亘っています。そのどれもが欠かせませんが、それらの根幹にあるのは、やはり「米」です。どの米を使い、どのように向き合うか。その選択には、蔵の考え方と土地へのまなざしが映し出されています。

日本酒に用いられる米は、大きく分けて「酒造好適米(酒米)」と「飯米(一般米)」の二つに分類されます。酒造好適米は、その名の通り酒造りに適した性質を備えた米であり、一方の飯米は、私たちの食卓に並ぶ、ごく身近な存在です。どちらも日本酒を造り出す原料であることに変わりませんが、その個性は大きく異なります。

酒造好適米の最大の特徴は、粒の中心に現れる「心白」と呼ばれる白く不透明な部分です。心白はデンプンの結晶が緩く結合しているため、白濁して見えます。この心白があることで、麹菌の菌糸が内部まで伸びやすくなります。これにより、麹造りが安定し、発酵中の糖化がスムーズに進みます。

しかし、心白も大きければ良いというものではなく、大きすぎると精米したときに米が砕けやすくなってしまいます。なので、心白が大きい品種は大吟醸の造りにはあまり使われません。

次に、酒造好適米は粒が大きく、タンパク質や脂質が少ない傾向にあります。タンパク質は分解されるとアミノ酸となり、旨味にもつながる一方、過剰になると雑味の原因にもなります。逆に飯米は食べたときの旨味やツヤが大事になりますので、タンパク質や脂質が多く含まれます。

そのため、タンパク質などが少ない品種が日本酒造りに向いており、酒造好適米として栽培が進められているのです。

ただし、その栽培は決して容易ではありません。背丈が高く倒れやすい品種も多く、天候や土壌の影響を受けやすいです。酒造好適米は、農家の高度な技術と長年の経験に支えられて育てられている米なのです。

次の項では、代表的な酒造好適米の品種について紹介させていただきます。

酒造好適米にも飯米と同じく様々な品種があり、現在約100種類ほどの品種が登録されています。それぞれの品種は、地域ごとの気候や土地の特徴に合わせて栽培・改良がなされています。

酒米の王様・山田錦

酒造好適米の代表格として知られるのが山田錦です。粒が大きく、心白の発現率が高く、麹菌が均一に入りやすいので高品質の麹を造りやすいです。そして何より、高精白に向いているので、大吟醸酒などに用いられることが多いのが特徴です。その扱いやすさと酒質の完成度の高さから、長らく「酒米の王様」と呼ばれています。

山田錦で仕込んだ酒は、奥行きのある芳醇な味わいを持つのが特徴です。鑑評会用の大吟醸酒をはじめ、蔵の看板酒に使われることも多く、日本酒の一つの理想形を体現する米と言えます。

弊社の商品では、「開華 大吟醸 金賞受賞酒」や「開華 純米大吟醸 山田錦」で使用されています。

軽快さが魅力の五百万石

五百万石は、新潟を中心に全国で広く栽培されてきた酒造好適米です。寒冷地向けに開発された品種で、大粒で心白が大きいため50%以上の高精白が難しい品種です。

また、蒸した際に粘らないので、蒸米の理想である「外硬内軟」に仕上がりやすく、麹を造りやすいという特徴があります。

加えて、米が硬く醪が溶けにくいため、いわゆる「淡麗辛口」と言われる酒になりやすいです。香りは控えめで、爽やかな飲み口の酒質になります。

弊社商品では、「特別純米原酒みがき」や「純米酒」等の麹として使われているほか、季節商品の「開華 純米吟醸 無濾過生原酒 しぼりたて」や「遠心分離 生原酒」では全量使用しております。

寒冷地の酒造りを支える美山錦

美山錦は、長野県で誕生した品種で、「たかね錦」という品種の突然変異種になります。寒冷地や山間部での栽培に適しているため、長野県や東北地方で主に栽培されています。

滑らかでさっぱりとした、綺麗な酒質のお酒になるのが特徴です。

弊社商品では、定番の「開華 純米吟醸」や季節商品の「開華 大寒仕込み」に使われています。

唯一無二の存在・雄町

雄町は、酒造好適米の中で100年以上に亘って途切れずに栽培され続けている唯一の品種になります。「山田錦」や「五百万石」等粒が大きく、心白も大きいが、米質が柔らかく溶けやすいため、扱いには高い技術を要します。

しかし、その難しさを乗り越えた先に現れる酒質は、他の米にはない個性を持ちます。ふくよかで奥行きのある旨味、複雑さと力強さを併せ持つ、どこか野性味を感じさせる味わいのお酒になります。この「雄町」で造られたお酒をこよなく愛する人たちを「オマチスト」と呼んだりもします。

栃木の酒造りを支える「ひとごこち」

ひとごこちは、美山錦以上の心白の発現や耐冷性を目的に長野県で育成された品種です。美山錦より心白の発現が安定しており、また大粒で扱いやすさと酒質のバランスに優れるのが特徴です。

栃木県でも栽培しており、弊社も自家水田でこの品種を栽培しています。

ひとごこちで仕込んだ酒は、淡麗で味に幅があることが特徴です。主張しすぎず、食事に自然と寄り添うお酒。栃木の水や気候との相性も良く、地域に根ざした酒造りを支える存在となっています。

弊社商品では、季節限定酒の「KAIKA80」や「開華スパークリング」で使用されています。

栃木県オリジナル酒米「夢ささら」

栃木の酒造りを語るうえで欠かせないのが、県独自で開発された酒造好適米「夢ささら」です。高精白が可能な酒造好適米の開発を目的に、T酒25を父に、山田錦を母として交配し、2005年から13年の年月をかけて育成した品種です。

夢ささらは、心白が比較的小さく、溶けすぎない性質を持ちます。そのため、発酵は穏やかに進み、軽やかでバランスの取れた酒質になりやすいです。香りは穏やかで、口当たりはやさしく、後味にはきれいな酸が感じられる傾向にあります。

華やかさを前面に出すというよりも、日々の食卓に自然と寄り添う酒。その姿は、栃木の風土や人柄を映し出しているようでもあります。夢ささらは、栃木の酒の「今」と「これから」を支える、大切な酒米です。

弊社商品では、「開華 純米大吟醸 夢ささら」や「開華 純米吟醸 夢ささら」、「開華 AWA SAKE」と主力商品に使用されています。

飯米で仕込むという酒造り

日本酒は、酒造好適米だけで造られるものではありません。飯米(一般米)を使って仕込まれる酒も古くから存在しています。飯米はタンパク質や脂質を多く含むため、雑味が出やすいとされてきたが、精米技術や醸造技術の進化により、その特性を生かした酒造りができるようになりました。蔵(杜氏)によっては、蔵の「個性」の表現として敢えて全量飯米で仕込むところもあるようです。

なお、飯米の品種によっては、優れた酒造適性を示すものもあり、食用よりも酒造用として使われることが多くなったものもあります(例:亀の尾)。

ちなみに弊社では、「あさひの夢」や「とちぎの星」、その他加工米を比較的安価な価格帯の商品に使用しています。

米を知ることが、酒を深くする

酒造好適米と飯米。どちらが優れているかではなく、どの米を使い、どんな酒を目指すのか…その選択にこそ、蔵の個性が表れます。米を知り、米と向き合うことは、酒造りそのものを見つめ直すことでもあります。

次に日本酒を手に取るとき、ぜひ原料米にも注目していただけたらと思います。そこには、米を育てる人の思い、酒を醸す人の技、そして栃木の土地の物語が詰まっています。米作りを行う農家さんに思いを馳せながら、一献傾けてみてください。